柏レイソルは"セーブ・ザ・チルドレン"を支援しています
【12/25更新】2013年12月初旬、今年度の支援事業である分校の校舎が11月に完成しましたので、学校を視察するためベトナムに行ってきました。また、今回はレイソルアカデミーコーチによる「レイソルサッカースクールinベトナム」を実施してきました!その視察の模様をご報告します。
◆視察報告
【「分校の校舎の改築」「新しい教材を配布」】
今年度、柏レイソルは支援金300万円をセーブ・ザ・チルドレンに寄付し、Phin Nhan分校の校舎の改築と新しい教材の配布を実施しました。
対象となったPhin Ngan分校はラオカイ省の中心部から車で約2時間の山奥にあります。主に少数民族のザオ族の子どもたちがこの学校に通っていますが、みな貧しく、防寒具も十分に持っていません。
しかも、学校はというと竹やトタン板でできた簡易的な作りで、隙間だらけ。電気、ガスはありません。また、子どもたちの体に合わないサイズの机や椅子、古くなった限られた教材で学んでいました。校庭も石や岩だらけ。子どもたちの多くは靴を持っていないため満足に遊ぶこともできません。この学校は子どもたちにとって大切な「学び」「遊び」という要素が備わっていない状況でした。
そこで、レイソルからの支援金300万円で、この学校の校舎を改築、教材を新調することになりました。
Phin Ngan分校(旧校舎) |
すきまの多い壁に、穴のあいた屋根の様子 |
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建設中の様子 |
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新しい校舎はレンガや土を使用した重厚な造りです |
災害があったときは周辺の人々の避難場所にもなります |
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校舎にはレイソルの支援で作られた 学校だという証明のプレートが貼られました |
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ザオ族の伝統的な踊りで歓迎してくれました |
レイソルの紹介もしました。 ほとんどの子ども達がサッカーを見るのが初めて |
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子どもたちは新しい教材を使って 一生懸命勉強をしていました |
校舎には電気も通るようになりました |
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思い切り外で安全に遊べるようになりました |
折り紙でも遊びました |
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また遊びにきてね!元気に再会を約束しました |
子どもたちは普段民族語を話して生活をしていますが、教員も教材もベトナム語であることから、子どもたちにとって「言葉」が学びの壁となっていました。
しかし、現在は2012年にレイソルの支援で実施をした「教員を対象とした教育法の改善」で研修を受けた教員が子どもの教育にあたっているため、子どもたちもより一層も楽しんで勉強をしている様子でした。また、子どもたちのベトナム語も以前よりも上達しているとのことでした。校舎が新しくなって子どもたちの学ぶ意欲はもちろんのこと、教員たちも教える意欲が湧いてきたと話してくれました。
子どもの中には片道8kmもの山道を歩いて通学している子もいます。そんな子どもたちにとって学校に行けば勉強ができる、友達と遊ぶことができる、そういった学校に行くことへのモチベーションの向上にも繋がっているとのことでした。
実は、この事業が決まった矢先、台風により元々あった校舎が全壊してしまうというアクシデントもありました。しかし、「自分たちもできることをしたい」と、子どもたちの親やコミュニティーの人が資材を運んだり、校庭の土ならしなどをするなどで協力をしてくれたお陰で、より多くの資金を資材に充てることができ、予定よりも立派な校舎が出来上がりました。レイソルの支援の下、村のみんなで協力して造った校舎となりました。
【支援事業の概要】
■支援金 3,000,000円
■事業地 □Phin Nang分校(教員3名、生徒33名)の校舎の改築(レンガ、土などを使用)
□新しい教材の配布郡
■裨益者数 約250人(他分校にも新しい教材を配布)
◆レイソルサッカースクールinベトナムを開催!
ラオカイ省にある2つのメインスクールで「レイソルサッカースクール」を実施しました。今回実施したのはTorinh Tuong小学校(Phin Ngan分校の本校)とBan Xeo小学校。昨年レイソルが訪問した学校ということもあり、子どもたちや先生方に歓迎していただきました。
日本の子どもに比べ体の小さい少数民族の子どもたちですが、毎日山道を通学しているからか、とても運動能力は高いようでした。子どもたちの中には靴を持っていない子も少なくありません。そこで、レイソルから「靴」もプレゼントしました。
【Trinh Tuong小学校】
慣れない靴紐をコーチが結んであげています |
真剣にコーチの指導をきいています |
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試合はきちんと挨拶をしてからスタート |
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【Ban Xeo小学校】
コーチの足技にみんな苦戦 |
女の子も負けず嫌い! アグレッシブな戦いを繰り広げていました |
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試合に勝ったら大喜び |
昨年贈ったボール。 大事に使ってくれていました! |
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コーチは子どもたちの人気者に |
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昨年、みんながレイソルや選手宛に手紙を書いてくれたので そのお礼も兼ねて工藤選手からみんなへのビデオメッセージも流しました。 工藤選手が登場するとみんな大歓声でした! |
【コーチの感想】
■増本 伸弘アカデミーダイレクター
「今回子供達が見せてくれた真剣な眼差しや笑顔がこれからも絶えないことを心から願うとともに
絶やさない為にサッカーを通してできることを継続していきたいと思います。再び子供達と一緒にボールを追いかける日が来ることを楽しみにしています」
■志田 達郎コーチ
「~ボール1つで通じ合える~ そんな、サッカーが持つ素晴らしさを改めて感じました。
予習していったベトナム語は発音が難しく全く通じず...。しかし、ゴールが入れば皆で輪になって喜び、負ければ悔しがり、試合が終わればもう何日も一緒にいる友達かのような関係に。言葉はわからなくても通じ合える。"太陽"のようにまぶしい笑顔に出会えたことがとても嬉しかったです」
柏レイソルが海外でサッカースクールを開催するのは今回が初めてでしたが、セーブ・ザ・チルドレンやベトナムのスタッフの方のご協力のお陰で素晴らしい経験になりました。時には言葉が通じないもどかしさもありましたが、ボール1つで子どもたちと一緒にサッカーを楽しむことができました。
最後に子どもたちにボールをプレゼントしましたが、その時の子どもたちの嬉しそうな表情や目の輝きは今でも忘れられません。また、多くの子どもたちから「サッカー選手になりたい!」という夢を聞きました。
子どもたちにはスポーツを通じて、協調性や我慢強さを学び、一生懸命体を動かして健康に育ってほしい、そう強く思いました。これからも柏レイソルはプロサッカークラブとしてどんな事ができるのか、今回の経験を活かしていきたいと思います。今後ともファン・サポーターの皆様のご理解、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
◆支援事業の概要
【概要】
■事業期間 2013年3月1日~2014年2月28日
■予算 3,000,000円
■事業地 ベトナム 北部山岳地帯 ラオカイ省 バサット郡
■事業概要 少数民族の子ども達の中でも、より厳しい環境にある分校で学ぶ子ども達のため、教室の改築および校庭の整備、教材の配布を行うことで、学習環境の改善を目指す。
■裨益者数 約250人(他分校への学習教材配布含む)※9月に新学期を迎えるため、多少人数は前後します。
【活動内容と進捗】
▼支援対象学校の選定
バサット郡教育局関係者および建築コンサルタントを含めたチームによる、支援対象学校を選定するための調査訪問を実施しました。そして協議の結果、昨年も支援頂き、視察にも赴いていただいたPhin Ngan分校を支援対象として決定しました。10年前に木材とアルミ板によって建てられた教室は、すきま風や雨漏りがひどく、特に雨天や冬には子ども達は寒さに凍えながら勉強していました。また、屋根の損傷がひどく、先生達が丸太で屋根が落ちないように処置をしていたものの、いつ崩れ落ちるか分からない状態であり、子ども達にとても危険な環境であったことからも、この学校を選びました。
※支援が決まった直後、台風によって元々あった校舎が全壊してしまいました。子ども達は現在、近くの幼稚園の教室を間借りして勉強しています。この度の支援がなければ、子ども達は長期間において学びの場を失うところでした。また、台風が多発するベトナムにおいては、防災の観点からも、耐風性の高い強固な教室建設は、子ども達の安全のためにも非常に重要であることが再認識されました。
▼学校情報
■学校名 Phin Ngan分校
■所在地 Thinh Tuongコミューン(ラオカイ市から55kmほど)
■生徒数 1~5年生まで35名(女子12名、男子23名) 主にザオ族の子ども達 ※9月が新学期になりますので、人数は多少変動します。
■先生数 3名
■教室数 3教室
車が通れないような山道をバイクで30分ほどかけてたどり着く山奥に位置し、子どもによっては片道8kmの距離を毎日歩いて通学しています。また、貧困世帯の子ども達が多く、栄養状態があまりよくないため年齢の割に体の小さい子どもが多く見られます。
【次四半期の活動】
5月末にはラオカイ省教育局からの許可も下りました。今後はバサット郡教育局との合意締結および入札や建設業者の選定手続きを進めていき、夏休み明け9月の新学期には新しい教室で子ども達が学べるように建設を進めていきます。
【裨益者の声】
「きれいな学校で勉強することは、私達の夢です。」(8歳女の子)
「ここの子ども達は、ただでさえ社会的に不利な立場にいます。学習環境が整うことは、本当にありがたいことです。私達も、子ども達がよい教育を受けられるようにベストを尽くします。」(先生)
Phin Ngan分校 |
すきまの多い壁に、穴のあいた屋根の様子 |
子ども達は、新しい教室を心待ちにしています。 |
勉強熱心な子ども達が、安心安全に学べる場所が必要です。 |
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