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Vitoriaインタビュー

Vitoria vol.357
interview

10MF
江坂 任

Ataru ESAKA

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----現在、降格圏の17 位です。チームの雰囲気、モチベーションはいかがでしょうか?

「難しい状況だからこそ、この前の中断期間でも選手同士は今まで以上にコミュニケーションを取ってきました。サブのメンバーも気落ちせずにモチベーション高くやれていますし、試合に出ていなくてもそれぞれ練習や紅白戦ではアピールはできていると思います。目先の試合だけじゃなくて、リーグの終盤でもサブの選手はなんとかしてスタメンの座を奪おうと強いメンタルでやれているので、試合に出ているメンバーはもっと危機感を持ってやらなければいけないし、そういうところをチームの活性化につなげていきたいと思います」

----今節の相手は鹿島アントラーズです。ACL決勝の第1戦に勝ち、アジア制覇に王手をかけた状態での対戦となります。

「決勝戦の前のセレッソ大阪戦を見ましたが、大きくメンバーを入れ替えた中でも質の高いサッカーができるし、誰が出てもサッカーのスタイルが変わらない。選手の特徴によって多少違う部分は出てきますが、基本的な戦術や、アントラーズの球際の強さや粘りは全く変わらないという印象です。常に上位にいるチームだなという印象ですし、一言で『強い』という感じですね。アントラーズは誰が出てもチームとしてぶれない。誰かが軽いプレーをすれば、(昌子)源や小笠原(満男)さんが試合中でも厳しく指摘しているし、そういう厳しい声をかけることで、やるべきことをしっかりとやらせることができる。そういう部分は自分たちも見習うべきですね。誰かが軽いプレーをしたら、そこは厳しく指摘する。アントラーズが常に強いチームでいられる理由だと思います」

----その強いアントラーズを攻略するためには何が必要ですか?

「とにかく守備が堅いので、簡単には点は取れないと思います。撃ち合いというよりは牽制し合う展開になるんじゃないかと予想していますが、僕らは状況的に牽制していても仕方ないので、どちらかというと思い切ってプレーすることが必要になると思います」

----残留争いのプレッシャーで、選手が萎縮してしまってはいけないと思います。

「そうですね。チャレンジをしようと思っても、そこでミスをして失点することを恐れると、どうしてもチャレンジをしなくなってしまいがちです。開き直るわけではないですが『ミスしてボールを取られて、失点したらどうしよう』という思考でプレーするぐらいなら『ボールを失ったら奪い返せばいい』『ひとつミスをしても全員でカバーし合えればいい』というぐらいの気持ちでやってもいいと思うんです。別に相手のゴール前でボールを取られても、すぐに失点に繋がるわけじゃない。味方がボールを失ってもトランジションを起こして奪い返せればいいんですから。怖がってプレーが小さくなるよりは、良い意味で開き直るぐらいの気持ちでやってもいいと思います」

----ルヴァンカップ準決勝の湘南ベルマーレ戦は、常に相手に先行される展開でしたが、崩れずに追いつくという試合ができていました。リーグ戦でもあのようなしぶとさが必要になります。

「あの試合はやられてもやり返す、全員で攻撃をして全員で守るという感覚でプレーができていました。ベルマーレとの試合でできたあの感覚をリーグ戦でも出せるかだと思います。名古屋グランパス戦でも試合の入りは良くてチャンスもたくさん作ったけど、そこで決められなくて「今日もダメなのか」という思考が出てきて、後ろ向きなサッカーになってしまいました。決めきれなくてもネガティブな感情じゃなくて『まだまだ行ける』と、どれだけ思えるかだと思います」

----そうなると、残りの3試合で問われるのはメンタル面ですか?

「メンタルだけでは勝てないし、戦術も技術も大切ですが、残留争いで一番重要なのはメンタルです。弱気になるとそれはチーム内にも伝わるし、逆に相手を『行ける』と勢いづかせてしまいます。苦しい展開になっても、自分たちが自信を持って『まだまだ行ける』という感覚を持ち続けてプレーできるかだと思います」

----苦しい状況ですが、残り3試合に向けて江坂選手の意気込みを聞かせてください。

「僕としてはスタメンでもベンチスタートでも常にやることは一緒です。ただ、ここまで8点取っていますが、それが勝利という結果に結びついていないですし、苦しいときに自分のプレーでチームの流れを変えられるようなプレーができなかったので、残り3試合は自分の得点やプレーでチームを助けたいと思います」

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