TOP > ファンゾーン > ファンコンテンツ > インタビュー > Vitoria vol.356

ファンゾーン

Vitoriaインタビュー

Vitoria vol.356
interview

7MF
大谷 秀和

Hidekazu OTANI

356.jpg

----ルヴァンカップ準決勝では、リーグ戦につながるプラス材料はありましたか?

「守備の部分では、自分たちが『こうやって守ろう』と話し合っている中で、うまくできている場面は多くありました。ベルマーレに先制されて、その前後の時間は押し込まれましたが、そこで立て続けに失点せずにもう一度自分たちの時間に持っていけた。以前なら失点後に畳み掛けられたり、自分たちのリズムに持っていけなかった試合が多かった中で、そこでまたペースを取り戻せたのは良かった部分だと思います」

----伊東選手、オルンガ選手を代表で欠きましたが、代わりに出場した選手たちが特徴を発揮できていた点も良かったと思います。

「代わりに入った選手がチャンスだと思って良いプレーをしてくれたのはチームにとっては底上げだし、J(伊東)やミカ(オルンガ)がいないと攻撃ができないというチームではいけない。この先も誰かが出場停止になったり、アクシデントで出場できない可能性もあるわけで、そういう時に誰かに頼ったチームを作ってしまうと勝つのは難しくなる。そういう意味では(江坂)任と(中川)寛斗はもともと試合に出られる力のある選手ですし、彼らが自分の力を発揮してくれたのはすごく頼もしかったですね。そこはJやミカとは違う彼らの特徴が出たと思います」

----ルヴァンカップ準決勝では、選手たちの「決勝に行きたい」「優勝したい」というより強い思いが感じられました。メンタル面もこの先のリーグ戦につながるのでは?

「サポーターも含めてみんなが一つになって戦うというのはものすごく大切だし、それが準決勝という舞台だったから明確に『決勝に行きたい』『タイトルを取りたい』という気持ちがより強く出たと思います。ここから先は残留するために、先日の『決勝に行きたい』というのと同じく、『来年もこのチームでJ1を戦う』という思いを残りの試合で見せなければいけない。グランパスとは順位も近いし、6ポイントの戦いになります。金曜日の試合で自分たちが結果を出すことで、土日に試合があるチームにプレッシャーもかけられると思います」

----また、準決勝では中山選手、手塚選手が入ったこともあり、ボールを循環させるプレーが多く見られました。ビルドアップはリーグ戦の残り5試合への鍵になりそうです。

「前線にミカやクリスがいれば、長いボールを蹴るというのもひとつの手だけど、パスをつなぐことと長いボールを入れること、どちらもできれば相手にとっては脅威になる。プレッシャーが来なかったらパスをつなぐ、来るならシンプルに前を使う、そういう柔軟性は必要だし、ビルドアップのスタートはもっと大事にしたい。もちろん(中山)雄太と(手塚)康平は子どもの頃からそういうサッカーをやってきたからビルドアップに特徴を持っている強みがありますが、決して他の選手ができないわけではないと思います。チームとして『ボールを持とう』とやっているわけだし、前線の2人から良いプレッシャーがかかれば後ろも守りやすいのと同じように、逆に後ろから良いボールが入って、良い状態で前進していければ前線の選手にチャンスが来るというのはある。チームとして誰が出てもボールを持って前進していけるようにならなければいけないし、その中で各選手の色を出していける戦い方をしたい」

----今節の対戦相手は名古屋グランパスです。5月の対戦時(○3-2)に比べ、グランパスの陣容は大幅に変わりました。印象はいかがですか?

「ジョー、ガブリエル・シャビエル、エドゥアルド・ネットの3人が揃っているときにグランパスの力がより一層出ているという印象です。センターバックにはシン(中谷進之介)と丸山(祐市)くんが入り、センターラインがしっかりしたと思います。その新しく入った選手がそれぞれの色を出し、結果にも反映されている。ジョーがいることでパスをつなぐだけではなく、彼をターゲットにしたサッカーもできる。押し込まれてもロングボール一本で時間を作れたり、深みを作れる点は脅威ですね」

----グランパスのサッカーで特に警戒する部分は?

「攻撃時の最後のクオリティーの高さです。イメージが共有できたときはすごく良い形を作るし、ボールを大切にしようという意識は試合を通して見える。その中で最後にゴールに向かうときのスピードアップや複数の選手の攻撃の絡みは風間監督の色が出ていますし、警戒しなければいけないと思います」

----リーグ戦残り5試合へ向けての意気込みを聞かせてください。

「とにかく全部勝つつもりでやるし、来年もレイソルがJ1で戦えるようにやるだけだと思います。まずは目の前の試合を勝つことに全力を注ぎます」

All Rights Reserved, Copyright (C) KASHIWA REYSOL