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Vitoriaインタビュー

Vitoria vol.346
interview

19MF
中川 寛斗

Hiroto NAKAGAWA

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----今季、リーグの序盤戦は出場機会の少ない時期が続きました。その間はどのような準備をしていたのでしょうか?

「もちろん毎年開幕から出たいですが、それがうまくいかない年が続いていて、歯がゆい状況が続いています。でも、ふと自分の立ち位置を考えたり、試合をスタンドから見たり、メンバー外の選手やサブの選手と一緒に練習する時間が多かったり、スタメンの選手のリカバーを見て、チーム全体として何が足りないのか、練習ではどのような声が出ていないのか、ピッチ上ではどういう現象が起こっているのか、そういうのを把握する時間だと捉えて準備していました」

----そこで見えてきたものとは?

「試合では、自分たちの強みである前からのプレッシャーにも行けていなかったし、切り替えも遅く、ゴール前のアイデアも足りていなかったと感じます。レイソルにはクリスティアーノ、J(伊東純也)、江坂任、前線にタレントはいます。彼ら個人の能力で得点が取れればそれに越したことはありませんが、レイソルはそれよりもチームとして機能したときに強さが発揮されると思っています。チームとして細かいことをやって、相手の綻びが出てきたときに点を取ることのほうがウチには合っていると思っていました。自分の中では整理できていたので、スタメンでパッと使われたときにそれを発揮してチームを機能させたいと思っていました」

----それが今季リーグ初スタメンだったサガン鳥栖戦だったわけですね?

「サガン戦では、(キム)ボギョンが良い形で先制点を奪ってくれました。僕はよく『ジャブ』という言い方をするんですが、攻撃では相手にジャブを入れることが大切になります。そのジャブを打ち続けて、僕の得点も生まれました。前半にジャブを打ち続けて相手にダメージを与えておいて、後半にストレートを入れてリードを奪えれば完璧な試合だったと思います。でもそれができないのが現時点のチームの課題ですね。今季は『得点60 』という目標を掲げています。そのためには1試合で2得点が必要になりますが、まず前提として無失点に抑えること、「得点60 」も大切ですが、『勝点60 』に重きを置く必要があると思います。得点は大事です。でも得点を取ろうと前がかりになって、カウンター狙いのチームにやりやすい状況を与えてしまったり、自分たちが攻撃を完結できないことが相手にリズムを与えてしまう原因になっています」

----最近の試合では、中川選手は江坂選手とコンビを組む機会が多いです。攻撃だけではなく、プレッシャーに行く守備の連携も含めて、良いコンビだという印象を受けます。

「もともとコミュニケーションを取ろうと思っていましたし、同じトップ下だったのでなかなか一緒に試合に出ることはなかったんですが、僕の片思いでずっとプレーを見て、どういう特徴のある選手なのかはわかっていました。任くんは技術もありますし、アイデアもある。一緒に出たら、僕が良い動きをすればボールは出てくると思っていました。ピッチ上ではお互いを見ながらやっているので、イメージの共有もできています」

----その関係性が結果として表れた試合が浦和レッズでした。

「Jの動きも見ていたんですが、Jは相手からかなり警戒されるようになっています。だから第一に任くんを見て、2人で中央を使ってから最後の仕上げでJとクリスを使おうと思っていたので、レッズ戦ではそれがマッチしたのかなと思います」

----逆に言うと、両ワイドに伊東選手、クリスティアーノ選手がいるからこそ、中川選手と江坂選手が中央攻撃に出て行きやすいというのもあるのでは?

「そうなんです。それに(手塚)康平も帰ってきたので、中央に縦パスを入れられるボランチがいます。得点は綺麗に取らなくてもいい、泥臭くてもいいんです。だからこそもっと守備を安定させて、外国籍選手を含めたチーム全体のコミュニケーションをもっと上げていく必要があると思います」

----今節はジュビロ磐田と対戦します。どのように分析していますか?

「セットプレーが強く、前線には得点を取れるストライカーがいて、ボランチも安定しています。名波監督がやろうとしていることも浸透しているので上昇気流に乗ったらとても怖いチームです。自分たちがジュビロの分析をして、相手の芽を潰すことが大事だと思いますが、いま必要なことは僕らのサッカーをして、1点差でもいいからとにかく勝ち切ること。昨年のアウェイの試合ではカウンターから得点が生まれましたが、あの試合も前半からジャブを入れ続けたから後半にカウンターというストレートが入りました。あれは理想的な試合展開だったので、今回もあのような形に持っていければと思います」

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