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Vitoriaインタビュー

Vitoria vol.309
interview

28MF
栗澤 僚一

Ryoichi KURISAWA

---2ndステージはここまで2 勝1敗1分です。この成績をどう評価していますか?

「サンフレッチェ戦は自分たちのミスで取りこぼした感じですが、内容的には妥当な結果かなと思います。でもスタートダッシュを狙っていたから、できればもっと良い成績を残したかったです。前節のFC 東京戦は勝つか負けるかで大きく違っていた試合で、内容は良くなくても勝ったというのは、チームが少しずつ勝つ集団になってきたんだと思います」

---第3節のサンフレッチェ広島戦の後半から、"勝利"に対する意識の変化を感じます。

「そうですね。うまくいかないなら、後ろは割り切って失点ゼロに抑える。そういう戦い方が少しずつできるようになっているのは大きい。まだまだやらなければいけないことは多いし、シモさん(下平隆宏監督)も今季のワーストゲームと言っていましたが、内容的にはワーストだったのに勝てたのはポジティブに捉えることもできるし、勝ち癖をつけるためには評価していい試合だったと思います」

---「勝ち癖」はFC 東京戦のような劣勢でも、身体を張り、球際を激しくいくことによって勝利につながると、選手が身体で覚えていくものですか?

「ワンプレー、ワンプレーで全てを出し切らないと、ちょっと油断しただけで失点につながる。戦術も大事ですが、自分はそういう意識が必要だと思っています。FC 東京戦も粘って守り続けていたから、ああいうワンチャンスが巡ってきて勝つことができました。見えない部分が自分たちを後押ししてくれるというのは必ずある。2011年に優勝した年はそういう作業をやってきましたし、中には負けた試合、全然うまくいかなかった試合もありましたが、そういう土台の部分はブレずに戦えていたと思います。その土台がしっかりした上で、初めて戦術が生きてくる。その土台がなければやはり難しい試合になると思うんです」

---栗澤選手はその"戦う意識"を若い選手に伝えているのでしょうか?

「試合中はかなり要求しますね。俺もタニ(大谷)も言っているので、シン(中谷)や(中山)雄太もわかってきていると思います。サンフレッチェ戦の後半はウタカに激しく行っていたし、FC 東京戦でも身体を張れていました。でもまだまだできると思うし、今の若い選手がそういう部分を身につければ元々の能力が高いから本当に強くなれると思うんですよね」

---今節はガンバ大阪を迎えます。

「2ndステージの順位は上とは詰まっているし、勝てばガンバとは順位が逆転するから重要なゲームです。ガンバには一人で仕留められる選手がそろっているので、うちとしては守備をするときは全員がコンパクトになって、攻撃に出るときもできるだけコンパクトを維持したままバラバラにならないようにやっていきたいですね」

---ガンバはサンフレッチェ同様に勝ち方を知っているチームです。

「だから、なおさら先に失点はしたくない。1stステージのガンバ戦は守備がはまって、中盤でボールを奪えていたし、攻撃も歯車が噛み合ってきたから、あのときのようにバランスを崩さずにやっていきたいというのはあります。少しでも隙を見せればガンバはクオリティーが高いので、一本の縦パスでやられる可能性もある。FC 東京戦同様に、90 分間集中して、結果にこだわることが求められる試合になると思います」

---栗澤選手自身は久々に連戦をこなしました。コンディションの方はいかがですか?

「きつかったですね(苦笑)。3 連戦自体が久しぶりだったし、ボランチは真ん中で水分補給もなかなかできないから、かなりきつかったけど、連戦をこなせて良かったですよ。でも、ああいう暑い状況の試合だからこそ先制点が大事。ビハインドから逆転するというのは、消耗した中では相当なパワーが必要ですから」

---結果だけでなく、この夏場をチームとしてどう戦って乗り切るかが、この先の戦いにつながってきそうですか?

「他人任せとか、全く走らないチームは絶対に上がってこないし、逆にこの苦しい夏にハードワークをしていれば、9月以降はもっと走れるようになるし、もっと身体は動く。若い選手もこのきつい時期を乗り越えればいろいろなものが見えてくると思う。まずは7月の残り2 試合と8月の4試合、これを一つ一つ戦って、チームとしてはここで勝ち癖をつける。それで8月が終わったときには上を狙える順位につけていたいです」

---最後にサポーターへのメッセージをお願いします。

「内容も大事だけど、それよりも大事なのは結果です。自分たちは勝点3 を目指してやっていくだけなので、目の前の1試合1試合を全力で戦ってプレーしていきます」

 

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