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Vitoriaインタビュー

Vitoria vol.306
interview

19MF
中川 寛斗

Hiroto NAKAGAWA

---今季の中川選手は走行距離・スプリント回数ともチームでトップクラスの数字を残しています。以前に比べ、プレースタイルが変化した印象を受けますが、運動量の多さを生かしたプレーというのはもともと持っていたスタイルなのでしょうか?

「プロ1年目でベルマーレに行って、そこであと一歩寄せること、誰かのために走ることの大切さを学びました。ベルマーレで特に鍛えられたのは運動量やメンタルの部分です。練習できつい分、試合では楽に動ける。そういうメンタリティーが今に生きていると思います」

---今季、ここまでの自身の出来についてはいかがですか?

「開幕当初はなかなかチャンスがなかったですが、それでも『いつか必ずチャンスは来る』と思って自分を磨けたことが今につながっていると思います。あの時に1日1日を大事にしていなかったら絶対に今はないと思っていますし、監督がシモさん(下平隆宏監督)に替わって、僕の持ち味で勝負できるサッカーに変わったことにも感謝しています。僕は誰よりもシモさんのサッカーを理解しているつもりですし、これからもシモさんが要求していることをいち早く認識して、実行に移せると思っています」

---試合に出続けることで見えたものはありますか?

「本当にスタートから試合に出るのは嬉しいことですし、幸せなこと。そこでいろいろなものが見えてきます。たった2 時間のために1週間準備をして、試合に向かう姿勢の大切さをあらためて知りました。試合に絡んでいないときは、毎週試合が来て、練習をやって、また試合...というサイクルが続いている感じでしたが、今は週末の試合に向けて全てを出し切る、そしてそのためにコンディションを整えていくというものを少しずつ考えながらやるようになりました。1週間の生活のリズムを作れるようになりましたね。あとは練習の大切さ。今までも大切だとは思っていましたけど、練習でのひとつのパスやポゼッションが、今まで以上に大切だなと感じるようになったので、そこを考えながら練習にも取り組めています」

---現時点で感じている課題は?

「全てにおいて課題はあります。一つ一つのパス、コントロールを大事にしなければいけないですし、みんなが思っている以上にそこは無意識でやらなければいけないことです。そこがベースとしてできたうえで攻撃の入り方、どこへ動き、どこへ抜けていくのかが出てきます。まずはそのベースを作り上げることを課題として見つめ直しています」

---それは中川選手の課題であると同時にチームの課題でもあると思います。先ほどの話にもあったとおり、「自分が理解してチームのために示していく」という考えも?

「そうですね。アカデミー出身の選手はこのサッカーを理解していますし、チームの状況が悪いときはその土台が緩んでいるときだと思うので、右肩上がりでないときこそ基礎に返るのはすごく大事なんです。勝利への執着と同時に、その土台をしっかり作っていこうと思います」

---今節は中川選手にとって古巣の湘南ベルマーレと対戦します。印象はいかがですか?

「どの相手とやる時もやり方を変えない良いサッカーをしていますし、僕たちもリスペクトしながら入らなければいけません。ただ、決してリスペクトしすぎず、僕らのサッカーを全うすることで相手に『レイソルはやっぱり強い』と思わせることができますし、その中で僕が試合に出てベルマーレの人たちから『成長したな』と言われるのが一番ですね」

---レイソルはリーグ戦では3 試合、勝利から遠ざかっています。

「常に練習から真剣に取り組んでいますけど、もっと真剣に、試合に近いイメージで練習に臨むことによって、試合でその場面がきた時に咄嗟に体が動いたり、どこにパスを出すか、どこに動き出すかが整理されていくと思っています。練習を大事にしていけば負けないと僕は思っているので、今以上に試合と同じイメージを持って練習を大事にしていくことが必要だと思います。ただ、試合の局面で考えた場合には、まずは守備から入り、そこから良い攻撃につなげる。あとはセットプレーをもっと大事にしていきたいですね。流れが良くないときにこそ、セットプレー1本が流れを変える局面が多いので」

---セットプレーといえば、最近は練習後に中川選手がフリーキックの練習をしている姿を頻繁に見かけます。

「フリーキックが武器になればチームにとって大きいですし、そこで僕が直接決められるようになれば周りからの信頼も厚くなります。今後キッカーを務められるように、今はトライしている最中です」

 

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