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Vitoriaインタビュー

Vitoria vol.302
interview

8MF
茨田 陽生

Akimi BARADA

---チームは連勝中ですが、茨田選手は自分自身のここまでのパフォーマンスをどう評価していますか?

「正直、物足りなさはあります。チームが勝っている中で自分の改善点を見つけることは良い流れなので、勝ちながら個々の質を高めていきたいです。まだまだパスミスもありますし、そういうところを突き詰めてミスなくプレーできるようにしなければいけないと思っています」

---しかし守備面では献身的なプレーも目立ちます。その部分で意識が変わったということはありますか?

「みんながタイミング良く、ジャストでアプローチに行けているので、相手も苦し紛れのパスが多くなっていますし、コンビを組む(小林)祐介がガツガツ奪いに行ってくれる分、僕のところにこぼれてくるというのはあります。自分の守備力が上がったというよりは、チーム全体で連動した守備ができている結果ですね。だからこそ自分のところでやられてはいけないという意識が出てきますし、若い選手が多く試合に出ているので、自分がもっとやらなければいけないと意識はしています」

---茨田選手は同じ年代の選手と比べると、優勝経験、試合出場数、ACLなどの国際試合の経験も多い方だと思います。その様々な経験が、若い選手と組むことで発揮できるようになった印象を受けます。

「そうですね。試合前のデータを見ると、通算試合数は3 桁に達していますし、そう考えるとその経験を意識しながらやっていかなければいけないと感じています」

---今節は川崎フロンターレとの対戦です。2 位と4位との直接対決で、勝てば勝点でフロンターレに並ぶ大事な一戦になります。

「フロンターレはうまいし、ボールを持てて攻撃力があり、アイデアも豊富。そこに関してはリスペクトしています。ただ、必要以上に構えることはありません。先日のナビスコカップでも、うちは最後に点を取って勝ち切りました。相手が回してくる中でも焦れることなく、我慢して守備をした結果があの決勝点につながったので、次のフロンターレ戦でも僕たちのやることは変わりません。自分たちがボールを握るところと、切り替えを早くカウンターに出て行くところの使い分けができれば結果はついてくると思います」

---フロンターレの特長を考えると、ボールを持たれる時間が長くなる可能性があります。ただ、最近の試合では相手にボールを持たれた展開になっても崩れずに対応できている点は大きな強みです。

「守備の仕方がはっきりしましたね。今は相手に持たれた時の準備ができているので、その守備を継続しながら、フロンターレ戦では奪った後の攻撃の質を今まで以上に高めていく。フロンターレにボールを持たれる時間が長いと、自分たちがカウンターに出て行く回数も減ってしまいます。だからこそ1つ1つのカウンターの質をもっと高めていき、自分たちがボールを持つ時間をできるだけ長くする。そうしないと焦れて失点ということになりかねませんから。やっぱり攻撃したいですし、ボールを持ちたい。チームとしてもその技術は持っていますし、僕たちはもっともっとできると思います。守備では全員がそれぞれの役割をこなしていますから、今度はそういう個々の役割を攻撃につなげていきたいです」

---フロンターレは中村憲剛選手と大島僚太選手がパスの起点になります。そのパスの出どころを封じ、レイソルの中盤が相手を上回れるかの勝負になりそうですね。

「祐介が相手に対してガツガツと奪いに行ってくれるので、僕が一緒に組む場合はその動きに連動して、球際やこぼれ球の競り合いでは負けずにボールを拾う。相手の起点が1枚の時は祐介が奪い切ってくれますけど、フロンターレは憲剛さん、大島君とパスを出せる選手が2 人いるので、祐介に任せるだけでなく自分も奪いに行く。そしてそのあとのパスの質にこだわっていけば、良い形で攻撃に出て行けるイメージは持っています。それに、自分のポジションならば落ち着かせることもできるので、試合の状況を読んでその2 つを使い分けていきたいと思います」

---2011年のJ1優勝経験を持つ茨田選手から見て、この先も上位争いを繰り広げていくためには何が必要になってきますか?

「まずはこの連勝を続けること。あとは1つ負けた時に、その負けを引きずらないことが大事ですね。2011年は負けた後には必ず課題を修正して一度も連敗をしませんでした。今はあのシーズンに似ていて、チーム内で良い競争ができています。今は連勝しているから当然勢いはありますけど、何かあった時の立て直しがうまくいけば、間違いなく上位というのは見えてくると思います」

 

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